2016-04-17 03:28 | カテゴリ:雑記その他
僕は時代劇が好きなので、BS放送なんかで放送されている時代劇をよく見ています。
中でもBSフジで月曜日の夜7時に放送されている「鬼平犯科帳」は、毎週夕飯食べながらぼんやり見ているんですけど、このお話の中で「五鐵」という料理屋が度々出てきます。
鬼平が飼っている(あえてこういう言い方をします)密偵のたまり場になっている場所ですね。
この五鉄が軍鶏鍋を名物にしている店ということで、なにかといえば主役の平蔵とか密偵が軍鶏鍋を食べている。
これが実に美味そうでしてw、いつか食べてみたいと思っていました。
そこで昨夜の夕飯に作ってみることにしたんですよ。

軍鶏鍋といえば、大昔東京で生活していた頃、わりと近所に有名な「ぼうず志ゃも」という軍鶏鍋屋があったんですけど、その頃は金がなかったので(いや、今もないんですけどw)、食べられなかったんです。
ただ、いつか食ってやろうと想いはずっと持っていたものですから、20年ぶりくらいの念願がかなったことになります。

ではその軍鶏鍋っていうのは何だといえば、何の事はない、有り体に言うなら「鳥のすき焼き」です。
ただ、割り下に多少の特徴があって、砂糖がまったく入らない。
なので少し辛い(=しょっぱい)すき焼きということになりましょうか。
ネットで調べたところ、江戸前の割り下というのは

水6 醤油2 酒1 みりん1

というのが黄金比率というやつだそうです。
これを一度鍋で煮切って、少し置いておきます。
食べる際には隠し味として、すりニンニクをほんの少し入れるようですね。

次は具のほうです。
「鬼平犯科帳」によれば、軍鶏鍋というのは肉が主役というわけではなく、ごぼうが主役であるらしい。
肉の3倍くらいの量のごぼうを入れ、軍鶏の出汁が染みたごぼうを食べるものなのだとか言います。
そこでごぼうを大量にささがきにしました。
あとは豆腐、しらたき、ネギ。
ネギもたくさん入れて、トロトロになるまで煮て食べるそうです。
ねぎま鍋なんかにも見られますが、江戸っ子はよほどネギが好きだったんでしょうね。

肉は鶏すきなので当たり前の話ですが、鶏肉を使いました。
軍鶏鍋の「軍鶏」というのは言うまでもなく地鶏の一種ですね。
闘鶏…喧嘩させて金を賭ける遊びに使われていたという鶏です。
もちろん食べられてもいて、昔は身近な食べ物であったようですが、今では逆に珍しくなってしまい、なかなか流通していません。
僕も食べたことはありませんが物の本によれば、流通しているブロイラーなんかに比較すると肉が締まって味が濃い…というもののようですね。
それを言い換えれば肉質が硬いということになりますから、当然好き嫌いは出るでしょうし、何しろ今では普通にスーパーで売っているものではないので、今回はただの鶏肉を使うことにしました。
五鉄の鍋には赤身=もも肉と一緒に玉ひもやレバー、砂肝などのモツ類が入るようですが、買い物に行ったスーパーは日曜日定休なので今日は肉類を仕入れなかったらしく、売られていませんでした。
なので仕方なく、今回はモツ類は入れないことにしました(^^;)。
肉はもも肉と胸肉を1枚ずつ購入、皮をはぎ、食べやすい大きさに切っておきます。

料理はいたって簡単で、鍋に割り下を入れ、沸騰したらそこにネギとごぼうを投入、グツグツと煮ます。
いい加減に火が通った頃に肉やその他の具材を入れるのですが、肉は煮過ぎると固くなるので、一度フライパンで軽く表面を焼いておいて、食べる直前に鍋へ入れるといいようです。
あとはこれをすき焼きのように生卵で受けたり、薬味として粉ざんしょうと粉唐辛子をかけて食べるわけです。

で、食べた感想なんですが。

まあ、こんなものなのかな…とw

いや、美味しくなかったわけではないんですよ。
十分美味しく頂きましたし、昔の人はこれをごちそうだと言って喜んで食べていたんだなと思えば、感慨も湧いてきます。
そうやって昔に思いを馳せて食べつつ、酒を呑むのは楽しいものです。
ですが、食べてる間じゅう、何かに似てる気がしてならなかったんですよね。

で、ハタと気づいたんですが、これは秋田の「きりたんぽ鍋」に似ているんだとw


もちろん軍鶏鍋にきりたんぽは入りませんが、味が似ているんです。
考えてみれば入る具材は鶏肉、しらたき、ネギ、ささがきゴボウ…ほぼ同じ。
出汁も濃い醤油ベースですしね。
そりゃ似た味になるわけですよ。
軍鶏鍋のほうが鳥のだしをベースにしていない分だけ、少しさっぱりした感じかもしれませんが。
思うに、この二つの鍋は影響しあっていたか、あるいは昔の江戸っ子と秋田人の味覚は似ているところがあったのかもしれませんね。
まあどっちも濃い口の味が好きでしょうから、似るのは必然だったかもしれません。

いずれにしろ、初めての軍鶏鍋は美味しくいただけました。
ごちそうさまです。
出汁が鍋にそのまま残っているので、明日はこれにごぼうなどの具材を入れてまた食べるか、鶏もつでも入れて煮て、鶏の煮込みでも作ってみようかなと思います。


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