2013-11-09 23:23 | カテゴリ:映画レビュー
昨日日記に書いた「ピラニア コレクターズ・エディション」を見ました。

このDVDは「コレクターズ・エディション」とか言ってるだけあって、ディスクにはメイキング映像、劇場予告編、リテイク集、監督ジョー・ダンテによるオーディオコメンタリーなどが収められています。
嬉しいのは、件の月曜ロードショー放映当時の吹き替え版が収められていることでした。
驚いたことに、この吹き替えが途中で途切れることなく完璧に収録されている完全版というべきものでした。
普通、こういった映画をテレビ放映する際には、時間の都合や放映コードの問題で残酷シーンがカットされたりすることが多いので、吹き替えも途切れ途切れになることが多いのですが(「サンゲリア」の吹き替え版とかそうでしたね。つか、元々なんでサンゲリアなんて映画をテレビで放送しようとか思ったのかがよく分かりませんが…)、この映画に関しては全編に渡る収録がなされています。
つまりこの映画はほぼノーカットでテレビ放送されていたということになりますが、結構グロいシーンもあるのに堂々と放送されていたとは、当時のおおらかさというか寛容さというか、はたまたいい加減さというか、そういったものを感じさせます。
思えば、あの当時はおっぱいモロ見えのシーンとかも普通のサスペンスドラマとかで堂々と放送してましたよねえ(^^;)。
今考えれば凄い時代でしたw
閑話休題、映像特典の他にも、映画公開当時に映画館で販売されていた映画パンフレットの縮小版やチラシの復刻がおまけとして付属していまして、商品としてのボリュームは十二分です。
なかなか、良い買い物をしたような気はします。

その一方、ではこの映画は面白いですか?と訊かれたら、
「微妙です」
と答えるしかありません。
まあお話に大きな破綻はなく、上手くまとまっていますので(穴がないわけではない)、ネットの映画レビューなどでよく見かけるように
「有象無象が揃ったジョーズのパクリ映画の中では主色の出来」
と言う評価もうなずけなくもありません。
お話の流れはまんま「ジョーズ」ですが…。
でも個人的には「出色の出来」といえるほどの映画といえば、限りなくクエスチョンです。

問題点としては、まずピラニアという「主人公」たる人喰い性物の恐怖感自体がたいへん微妙という点が挙げられます。
いや、確かに食肉魚の群れがバーっと襲いかかってきて全身噛みちぎられ、あっという間に白骨に…というのは怖いです。
怖いんですけど、お話の舞台は主に川なわけです。
しかも筏で川下りができるくらいの規模で、むちゃくちゃでかい大河というわけではないので(おまけに下流がダムにつながっているという設定)、すぐ隣に陸地=安全地帯があるんですよね。
なので、水に入れば一巻の終わりという緊張感は多少あるけれども、なんとかして陸地に辿り着ければ助かる…っていうような安心感が、食われる!と言う恐怖の前に立ってしまうんですね。
しかも凶暴と言ったって所詮は普通の小魚より少しでかいくらいの魚の群れなので、ボートをひっくり返したりすることもなく(筏のロープを噛みちぎってバラバラにしたり、ゴムの浮き輪をパンクさせたりするのが関の山)、鉄やプラスティックのボートに乗っていれば安心というのも、なんとも中途半端な感じ。
この点は、ボートだろうがヘリコプターだろうが何にでも食いついてバラバラにし、映画の後半ではどこにも逃げ場がない大海の只中で人間と死闘を繰り広げた「ジョーズ」の大鮫とは好対照をなしています。

あとは後半の水泳場でのパニックシーン、水上スキーをしている若者がなんだか意味あり気な撮られ方をしていたけど、あの人どうなったんだろう。
その直後モーターボートが爆発しますが、それだって彼が原因で起こったわけでもないし、あれって必要なシーンだったのかなあ。
でも、子供だろうとなんだろうと容赦なくピラニアの餌食にさせる監督(とロジャー・コーマン御大)の心意気は大いに買いたいと思いますw

そして一番の問題はあのカタルシスのないエンディングですね。主人公の勇気と奮闘には敬意を表しますが、あのスッキリしないラストは一体何なんですかね。
オチは弱いし、どうせだったら有耶無耶にしないで廃液でピラニアは全部死んだのかそうでないのか、そのあたりをきちんと描いて欲しかったなあ。
この辺りも、鮫が爆発する「ジョーズ」とは大違いです。
全然つまらないという映画ではないんですけど、やっぱり「微妙」という表現が一番しっくりくるような気がしますねえ。
最初からジョーズのパクリ映画を作ろうと言って作っているんだから、ラストもそれに準ずるスカッとするようなものにすれば、また印象も違っただろうと思うのですが。
しかし軍隊の偉い人も、この主人公も、非常時だから仕方ないとか言って川に猛毒を撒いていいのかなあ、と思ってしまった(^^;)。
確かにピラニアは死ぬかもしれないけれども、こういう毒の影響ってその後も長く続くんじゃないのか…と。
足尾鉱山とか水俣とか、ああいう悲惨な状況を日本人としてよく知っているから、いくら映画の中のお話とはいえども、やっぱりなんだかスッキリしないですねえ。

この映画の特筆するべき見どころは、当時若干17歳だったというロブ・ボーティンの特殊メイク、金髪ギャルの固そうなおっぱいw、金髪幼女たちのスクール水着姿(核爆)…でしょうか?w
それ系のマニアは要チェックかもしれませんよwww
冗談はさておき、それくらい地味な印象しかないという映画です。
でもダンテ監督のコメンタリーがなかなか面白かったので(映画よりこちらのほうが面白いとは一体どういうわけなのか…)、よしとしておきましょうかw

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