2014-01-16 23:59 | カテゴリ:雑記その他
望月三起也先生の漫画「バサラ戦車隊」を読みました。



この漫画は、先日ここに記事を書いた「ワイルド7R」と同時期の発売されていますが、中身は単行本発行の約1年ほど前に、「月刊アーマーモデリング」というミリタリー専門の模型雑誌に連載されていたもののようです。
内容としては、終戦直前の満州を舞台に、侵攻するソ連軍から民間人を守って奮闘する「バサラ戦車隊」の活躍を描く…というもの。
戦車隊、と言っても登場するのは1台のみで、あとは普通の兵隊さんですが…。
これは戦車部隊としての「戦車隊」じゃなくて、戦車を中心とした歩兵部隊という意味でしょうか。
登場するのは日本軍が使用していた歩兵並走用の戦車「八九式中戦車」なので、それはあながち間違いではないかもしれません。
ちなみにこの題名は、望月先生が大好きな映画「サハラ戦車隊」のタイトルをもじったパロディだそうです。

感想としては、文句なしに面白いです。
終戦時の満州からの撤退は非常に悲惨な話が数多く伝われているので、みなさんもきっとそれを耳にしたことがあるかと思いますが、望月三起也の手にかかればその悲惨な満州撤退も、一流のエンタメに早変わり。
ワイルド7の飛葉を彷彿とさせる主人公「司馬(w)」の華麗なガンプレイ(26年式拳銃使用)とカースタント、敵国ソ連の女将校コブレフスキー中佐が見せる格闘アクション、成田陸軍少尉と馬賊の頭目・中心外の馬上の決闘など、見どころが盛りだくさんです。
その中にも司馬と民間人・乙美との淡い恋模様や、民間人を最後まで守ろうとする戦車隊の心意気、敵兵と協力して苦難を乗り越える…などの場面をおりまぜ、人道的な配慮も怠らない。
そしてなんといっても映画的な構図とコマ割りののダイナミックなことよ!!
本当に望月先生の冒険漫画は面白い。

しかしやや難点も。
最初は本来守らねばならないはずの民間人(博士)を交換条件に差し出そうとして司馬と争いになるなどの行動を取る成田少尉が、中盤では急に「博士を守って日本へ連れ帰るのが私の任務だ」とか言い出したり、キャラクターの性格が急に変わってしまうのが一番変です。
細かい矛盾点は他にもあるんですが、それは些細な程度なのでいいとして、この辺りはもう少し気を使って欲しかったところですね。

まあそういう穴もあるにはあるんですが、これは読んでいて本当に面白い漫画だと思います。
ワイルド7みたいにキャラクターの制約がない分だけ、気楽に読めるという点もいいのではないでしょうか。
旧軍ファンの方や戦車ファンの方にはご一読をお勧めします。

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