2015-06-09 23:59 | カテゴリ:本の紹介
最近、先日もご紹介した歴史考証家の笹間良彦さんの著作「日本未確認生物辞典」という本を購入した。




タイトルに「未確認生物」とあるので、てっきり未確認生物=UMAの本だと購入する前は思い込んでいたのだが、手元に届いて読んでみたら、驚いた。

未確認動物の本じゃなくて、妖怪の本だった(^^;)。

いや、表紙が天狗と剣術の稽古をする牛若丸の浮世絵だから、なんとなく普通のUMA本じゃないんだろうなぁ、と薄々思ってはいたのだが、まさか単なる「妖怪辞典」だとは思いもよらなかったw
しかも帯に水木しげる画伯の推薦文まで載ってるんですよねw
実吉達郎先生の著作のような真剣な(?)UMA本だと思えば確実に肩透かしを食うことは間違いない本なのだ。
世のUMAファンにとってはがっかりすること必至。

しかし、それではこの本が面白く無いのかといえば、実はそうでもない。
天狗、鬼、河童など、「実在する」と昔の人々が感じていた妖怪を系統立てて紹介し、日本や中国の古文書からの引用や(ちゃんと現代語に訳してくれているので助かる)、浮世絵などの図版を乗せ、少々堅苦しくはあるが興味を持てる内容にしあげてある。
ただ研究本というよりはタイトル通りの「辞典」に近く、妖怪はあくまでも紹介程度に留め、それらに関する現代的あるいは民俗的な考察等はほとんど記されていない。
もっとも、辞典とか言う割には、掲載順があいうえお順になってないのでw、本物の辞典としてはつかえないのだが…。
まあそれはさておき、だからと言って水木しげる画伯の「妖怪なんでも入門」などのようにちょろっとした紹介とイラストを見せておしまいです、という感じではなく(いや、アレはアレで初心者の入門用には良く出来ているのですが)、ちゃんと掘り下げた紹介になっているので、その辺りが妖怪好きにはまた嬉しく興味深い部分だろう。

個人的な話をすれば、、今まで天狗に女性はいないのだろうかとか思ったことがある。
鬼や河童などに女性はいるのだが、天狗では聞いたこともない。
天狗のイメージは修験者や山伏から来ているので、生理がある女性は山に入ることが出来なかったから、女天狗というものはおそらくいないのだろうと思い込んでいた。
実際にそれを示すような資料にお目にかかったことはなかった。
まあ某格闘ゲームにすこぶる美人の女天狗が出ているのを知り、ははぁこういうアレンジもなるのか、でもこれ女天狗じゃなくてただ背中に羽はやした大女だろ、リアリティがいまいちだよなぁ、実際の女の天狗はどんなもんなんだろう?とか思って、個人的に大きな謎だったのだが、古文献には女の天狗について記されてあるものもあるようで、この本にはそれがしっかりと「女天狗」という項目において紹介されていた。
妖怪好きでは人後に落ちないつもりだったんだが、新鮮な驚きを感じた。
読み進めていくうちに、そういう新しい発見があって、少し深い興味をもつ妖怪好きには読むのが楽しい本ではないだろうかと思います。
古本なら安く買えるのでお勧めです。

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